あるプロジェクトに参画し、長い間フィリピンに関わってきた目線で、マニラベイの不動産投資を考察していこう。
首都圏の都市の発展具合など、実感してきた内容から見えてくる事とは。
私は不動産関係者でも何でもないので、1個人としてのニュートラルな意見だ。
その変化と将来性は。
不動産投資する価値があるのか、無いのか。
考察した結果、私の判断を記載していこう。
目次
フィリピン不動産の価格の推移の実感(叙文)
マニラと言っても、エリアは複雑だ。
ここでは、マニラ周辺と定義しておく。
一部マニラに含まれない地名も出るが、周辺ということで流してほしい。
日本人がマニラと聞くと、下記の有名な2か所になってくるのではないだろうか?
エルミタ周辺と、マニラベイ周辺。
それ以外にも投資対象のエリアはあるが、この記事では「マニラベイ周辺」について記事にした。
エルミタ周辺の考察は別記事にした。
マニラベイ周辺のエリアとはどんな所?
マニラベイは、巨大ショッピングモール「Mall of Asia」を中心に発展しているエリア。
そのモールが、どれだけ巨大か。
まず日本ではお目にかかれないほど広大なエリアに展開されている。
日系のレストランやショップも多く出店しており、平日休日かかわらず客で溢れかえっている。
こんな混雑したモールは、日本ではお目にかかれない。
以前は埋立地で、ストリートチルドレンがゴミを探している映像は、TVで見た事のある人も多いだろう。
今では地域一体が開発され、きれいな湾岸都市として発展している。
この辺りのホテルにも定期的に泊まっているが、ホテルの料金は10年ほどで少し上がってきている印象を受ける。
ただ、民泊コンドミニアムも多く、短期滞在の顧客競争は激しいエリアだ。
広大なエリアのほとんどが埋立地であるため、日本のお台場や有明がそうだったように、建物を開発しやすい障害物の無い土壌にある。
まさにフィリピンのお台場、といった立ち位置の場所だ。
毎月毎月、新しいビルが建築開始しており、発展の勢いは目を見張るものがある。
その割にはインフラ開発が追い付いていないため、渋滞はひどくなる一方だ。
日本が主体となって、このエリアに地下鉄を作るというプロジェクトがあるので、それに期待だ。
現在は、無料バスが周回しているので、それを利用するのが良い。
このエリアで建築されているビル群は、「商業施設」「オフィスビル」「住居用のコンドミニアム」「ホテル」「レストランコンプレックス(飲食店の集合体エリア)」の5種類が多い。
これらが揃ったとき、とてつもなく大きな都市が出来上がる。
マニラベイ周辺のアセアナとはどんな所?
ショッピングモールを少し移動すると、アセアナ地区がある。
オフィスビルが多くあるエリアだ。
ここも比較的新しいエリアで、オフィスビルの建築ラッシュ。
フィリピンのオフィス街は「マカティ」が有名だが、第2のオフィス街になる予感がする。
ただ、マカティと比べて少し建築物のポテンシャルに制限がある。
理由は、マニラベイ地域にある建築法の存在だ。
空港から近いため、飛行機の安全を確保するために高層建築が禁止されている。
マニラベイ周辺に人が住み、仕事場所としてアセアナ地区のオフィス群。
良い循環となりそうな予感がする。
マニラベイ周辺のエンターテイメントシティとはどんな所?
マニラベイ、アセアナ、その隣に位置するのが、「エンターテイメントシティ」となる。
そこには巨大IRカジノが4つ立ち並んでいる。
まさにエンターテイメントのシティだ。
その4カジノの一角には、日系資本のカジノ「OKADA MANILA」も含まれる。
4つの中でも、ひときわ大きくゴージャスなIRカジノだ。
エンターテイメントシティの視察の際には、一度、訪れることをお勧めする。
このエリアも当然、高層建築が禁止されるエリアの為、それぞれのカジノは背が低い。
その分、平べったく広くなっている。
なお、Mall of Asiaから各カジノに、無料巡回バスが走っているので、それを使うのが良いだろう。
特筆すべきは、空港からの高速道路が開通したことだ。
以前は渋滞がひどく、30-60分かかっていたところが、10分で到着してしまう。
都市と共に、インフラも発展している。
マニラベイ周辺を投資視点で考察
マニラベイ周辺は、観光需要は無い。
しいて言えば、エンターテイメントシティのIRカジノが訪問先になるが、そんなに大きい需要はないだろう。
ホテルの値段も、急騰しているわけではないし、新規に大型ホテルが沢山建つ感じでもない。
コンドミニアムとオフィス、ショッピングと飲食店が、新規案件として多く見うけられる。
そうなると、旅行者ではないテナントを対象にして、手堅くインカムを狙う事になる。
ただし、すごい勢いで発展しているエリアだ。
当然、キャピタルを狙えると考える。
建築ラッシュのいま、都市としての発展と価値向上を期待し、プレビルドを狙うのもアリかもしれない。
アセアナ地区が本格的なオフィスエリアとして機能したら、エンターテイメントシティの各IRが全建築ステージを終えたら、地下鉄が走ったら、どんな都市が出来るのだろうか。
まだ空き地も多く、更なる開発の可能性も秘めている。
余談だが、マニラベイのある空き地の土地価格をウォッチていた。
約7年間で、価格は10倍を超えていた。
聞いた話では、エンターテイメントシティの一角では20倍にもなったらしい。
これから10年先も、ポテンシャルを秘めたエリアであると考える。
マニラベイ周辺の評価
不動産投資の基本は「良いものを安く買う」に尽きる。
このエリアはコンドミニアムの中でも、将来の需要を見据えた「質の良いプレビルド」もしくは「ラッシュセール」を買うかが重要と考える。
「ラッシュセール」と言われる、オーナーが売り急いでいる中古物件を、安全に、安価に押さえたら高い利回りが狙える可能性がある。
また、資金をしばらく寝かす事にもなるが「プレビルト」にチャレンジするのも良いだろう。
ディベロッパーを見極め、質の高いコンドミニアムを押さえれば、インカムで運営しながら売却タイミングを狙っていける。
良い物件の条件は、管理体制だ。
ディベロッパーの管理体制も調べておきたい。
同じ会社が管理している、別の既存コンドミニアムを見に行くのが良い。
テナントの対象は、年間単位で契約してくれる外国人滞在者、駐在員が良いと考える。
このエリアの物件は価格も高く、利回りを基準に家賃を設定すると、一般的なフィリピン人では手が出ない家賃相場となる。
集客に強い、外資系企業にコネの有る現地不動産会社を見つけて、客付けしてもらうのが良い。
日本人を含めた外国人滞在者は、安全面や交通の便からマカティという都市を選ぶことが多いが、高速道路が開通したマニラベイ周辺でも駐在員をよく見かけるようになった。
可能性は高いのではないだろうか。
マニラベイ周辺のまとめ
マニラベイ周辺は、ものすごい勢いで発展し始めている。
ただマニラベイ周辺には、短期滞在者は少ないと考える。
よって長期滞在者、駐在員をテナントターゲットにして、物件を安く購入し、価格の高騰と為替差益を同時に狙っていくのが良いだろう。
物件価格の高騰に対してインカム収入は追いつかないので、ローンを使用すると手だしが発生するかもしれないが、それ以上のキャピタルは期待できる。
そもそも外国人が、住居用の不動産をインカム運営して資産を増やせるのは日本だけだ。
日本の不動産投資に慣れている方は、その視点を変える必要がある。
日本の不動産にも増して、出口戦略が重要になってくる。
・インカムを考えると、テナントは年契約をする長期滞在者、駐在員となり、一度客付けすれば安定するため遠隔操作も可能。
・実感としてホテルの値段はココ10年変わっていないか、多少値上がっている程度。
・土地値は、かなり上がっている。
これを守れば、投資対象として見ても良いエリアと考える
各ディベロッパーの特徴や、管理体制をよく理解すること。
フィリピンのコンドミニアムの場合は、物件の価値は管理体制に依存するところが大きい。
優良テナントである駐在員が働く外資系企業に、強いコネクションの有る現地不動産会社を見つける必要もある。
一度客付けしたら、年単位の契約となるため、遠隔でも運営できるだろう。
後は、節税スキームを組み込んで、キャッシュフローの拡大を狙えばベストと考える。
実感として感じたことを、なるべく中立的に記事にしたつもり。
他のエリアも含めて、参考にしてほしい。
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