大副業時代、サラリーマンやOLにも不動産投資に興味を持ち、脱サラ、リタイヤ生活を夢見る人が増えた。しかし、不動産投資を始めてサラリーマン大家になっても、家賃収入の再投資だけでは脱サラ実現は難しい。資産構築には時間がかかるためだ。
早いタイミングで法人化して、節税でキャッシュフローを改善し、買い増し加速する方法について、現役サラリーマン大家(法人化済)が問題点を考えてみた。
「そもそも、サラリーマンで法人化って会社にバレたら駄目じゃん!」
「先輩サラリーマン大家は法人化してるの?」
現役サラリーマン大家である僕の考えを参考に、ご自身ならどうするかイメージしてください。
目次
普通のサラリーマン大家は不動産投資で脱サラは思ったより難かった
別の記事で、不動産投資会社を利用した新築アパート経営が思ったほど利益が出ない件を、僕の実例で紹介しました。そして、脱サラ、リタイヤまでの道のりが長いという現実も伝えています。
・JR山手線駅から徒歩6分、地下鉄駅から徒歩3分
・木造新築アパート
・全9部屋
・価格1億3600万円
・融資金額1億3600万円(フルローン)
・大手不動産投資会社から購入
ただ不動産投資で、脱サラやリタイヤが実現できないわけではありません。事実、多くの成功者が、それを証明しています。
サラリーマンやOLは初めての1棟目にどんな不動産を買うのが良いか
始めの1歩を間違えると、リタイヤに到達するまでの難易度が変わってきます。とは言っても、選択肢は限られているわけです。
例えば、このリンク先の記事に書かれているような物件です。
もちろんガッツリと不動産に時間を用意できる人は、リフォームやメンテナンスが必要な中古戸建、中古アパートで利回りを追求するのも良いと思いますが、初心者の1棟目としては難易度は高いです。
不動産投資で情報収集や勉強を継続する事はとても重要
また、最初の1軒目は、今後の人口増加や、世帯数増加が唯一見込め首都圏の、できる限り安全な物件をオススメします。
集客方法について、何の知識もスキルも持ち合わせいないと、空室問題が発生しても対応できないからです。
また、リスクの少ない安全な1軒目でも、学ぶことも多いですよ。例えば、入居者退去の対応、近隣トラブル、確定申告、税金、などですね。
ただし、リスクを排除して安全を取ると、どうしても利回りは低くなり、投資効率は悪くなってしまうわけです。
しかし、2軒目を買い進めるまでに情報収集と勉強を続けて、リスク対応の知識を学んでおけば、2棟目は利回りを追求した物件に挑戦できます。
不動産投資で脱サラを果たした兼業大家はリスク対応能力に長けている
実は、「学ぶこと、情報収集を継続すること」は、80%のサラリーマン大家が、面倒くさくて出来ない事なんですね。なので、多くのサラリーマン大家は「初めの1棟が、最後の1棟」になっている現状があります。
地方物件の空室リスク、中古物件の修繕リスクにチャレンジできるように学ぶことを続けましょう。そして2棟目や3棟目以降には、新築よりも利回りの高い中古物件を狙っていくのです。
地方物件の空室リスク、中古物件の修繕リスク、これらのリスクを取った物件にチャレンジできるようになれば、もう少し投資効率も上がり、リタイヤ、脱サラが加速する不動産投資が出来るようになります。
サラリーマン大家から専業大家へとリタイヤを果たした多くの成功者は、高いレベルで空室対策スキルや修繕リフォーム知識を持っています。
問題が発生した時、何をすれば良いのか、その対策には一般的にいくらの予算が必要なのか、すぐにわかります。これを勉強しないで、不動産管理会社に任せっぱなしにしていると、知識も、経験も身に付かないわけですね。
税金対策で投資効率を上げていくには法人化を視野に入れる
これまでは、「勉強って重要だよね!」っていう不動産に向き合う姿勢について書きましたが、お金をたくさん残すにために忘れてはならないのは、「節税対策」なんですね。
僕もそうでしたが、多くの初心者サラリーマン大家が驚くのは、税金が高いこと。利益のほどんどを、税金で持って行かれてしまいます。
となると「節税対策」は何か?って話になります。僕は2種類あると考えています。
・法人化で、家賃収入を個人の給料と合算した累進課税にしない。
・サラリーマンの給料と合算されず、個人よりも税率の低い法人税の対象。
・法人として実績を積めば、融資額が青天井。
・経費計上が個人事業主より多く計上できる。
<法人化デメリット>
・会社にバレる可能性がある。
・法人特有の法人税の支払いがある。
サラリーマン大家の法人化のメリットとデメリットを天秤にかけると…
例えばアパート1棟を購入して、この家賃収入額が大きい場合、法人設立を設立して法人所有の物件として事業を行うと法人性の対象になるので税金が安くなります。
これを個人事業主として行うと、サラリーマンとしての給料と合算される為、累進課税で大きな税金になってしまうわけですね。
法人設立による不動産賃貸業は、かなり奥が深いので別記事でも紹介します。
でも、例え住所で会社名を追いかけられても、奥さんを代表にして、自分の名前を隠したり、レンタルオフィスを会社所在地にしたり、逃げる方法はありますよ。なので、実は、そんなに心配する事ではないんですね。心配損です。
僕の判断は、将来の規模拡大を考えると早い段階で法人設立して、法人としての実績を積み上げて、銀行から融資を受けられる法人に育てる方がメリットがあると考えました。
税金を計算してみると、法人所有の方が少しだけ(年間20万円程度)節税につながる事も解りました。それで、1棟目から法人で進める事を考えたのですが、そうは上手くいかなかったわけですよ。
最初のアパート1棟目から法人設立で融資してくれる銀行は無かった
僕は今でこそ法人設立を果たし、法人で融資を受けて物件を所有していますが、初めの1棟目を、法人として所有しようとしても、融資してくれる銀行はありませんでした。
何の実績も無いド素人サラリーマンが、億越えのアパート投資を、会社を設立して経営したい、って言っても、まぁ、誰もお金貸してくれませんよね。
それで、1棟目は個人で所有する事にしました。個人の場合は、サラリーマンとしての信用で億を借りることが出来るからです。実は、サラリーマンという立場は、対外的にはとても信用があるんですね。
次に法人を設立して、僕個人が所有している新築アパートを、法人で管理する、という方法を取りました。
これで、個人としても、法人としても、不動産経営の実績をつむ下地が出来たわけです。後は、銀行が融資を出したくなるような法人の決算実績を積み上げていくだけですよね。
脱サラや、リタイヤを目指すサラリーマン大家は、法人化は避けて通れない道です。まれに、個人事業主として規模拡大しているメガ大家もいますが、減価償却を使いながら、上手に利益が出ないように工夫しています。
ただ、普通の年収のサラリーマンは、個人属性を生かしても合計1億-2億円ぐらいまでが銀行融資の限界です。それ以降は、法人経営の実績で融資を受けていくしか、規模拡大の方法はないわけですよ。
脱サラを視野に入れたサラリーマン大家は法人化を積極的に検討しよう
不動産投資でリタイヤを目標とするサラリーマンは、1棟目から法人設立を検討しましょう。
不動産会社に、「将来の規模拡大の為に、初めから法人所有で進めたいんですけど」と伝えれば、相手もそれに合わせて進めてくれます。法人設立のための税理士も紹介してくれますよ。
後は、銀行が1棟目から法人に融資してくれるかドウか、で規模拡大計画を修正していけば良いです。僕みたいに、個人で所有して、法人に管理させるのも1つの方法です。今では、その法人で別のアパート1棟の融資を受けることに成功しています。今後は、法人所有で進める予定です。
「会社にバレたらマズイっしょ!?」という不安もありますが、そう簡単には分かりません。会社に知られたりしたとしても、不動産相続の節税のため、などと理由はいくらでも後付けできます。
僕の周りの大家仲間には、会社にバレたからクビになった、とか、会社に居づらくなった、という大家はいませんよ。
脱サラ・リタイヤを目指すのであれば、自分の人生を自分で変える覚悟を持つ必要があります。給料と引き換えに提供している、自分の人生という大切な時間を取り戻していきましょう。
サラリーマン大家は不動産投資で脱サラ可能?法人化タイミングまとめ
初心者サラリーマンが、最初からリタイヤ人生のイメージだけ先行させて、規模拡大計画の無いまま不動産投資を始めると2棟目に続きません。最初の1棟が、最後の1棟になります。
投資とは時間とともに資産が育ちます。知識も同じ。まずは、勉強という投資を続けていけば、いずれ訪れるチャンスをモノにできます。
例えば、このサイト「南国リゾカジ大家さん」推薦の不動産書籍も用意してあります。
・空室対応、リフォーム対応、法人による節税対策の知識を勉強する。
・1棟目から法人設立を視野に行動してみる。
・脱サラする覚悟を決める。
次の記事では、不動産投資でリタイヤに必要な条件を、具体的な数値に落とし込んでみましたよ。参考にしてみてください。
でも、多くの大家は脱サラを実現できずにいます。脱サラできない原因と、法人化をすると何が変わるのか、考えてみましたよ!