定年退職後に海外旅行を楽しめる老後を過ごしたいですよね。リタイヤ後のオススメ海外旅行先と、人気海外スポットを紹介します。ところで、老後旅行は若い時の旅行に比べ、費用が高い事を忘れてはいけません。平均的な旅行費用と、必要な貯金額も提示します。
「老後は体力あるうちに海外旅行を楽しみたい!」
でも・・・
「他の人達は、どこの国に旅行するんだろう?」
「老後旅行のために必要な資金や貯金額っていくら?」
年に一度は海外旅行できるような、満ち足りたセカンドライフを送るために、定年退職までの年収の変化を考慮して、人気おすすめ旅行先ごとに「費用と必要な貯金額」を算出していきましょう。
目次
海外旅行が楽しめる老後を送るために「旅行費用の資金計画」が重要
特に、現在の40代世代と50代世代は、学生の頃に極端な円高による「海外旅行」ブームが巻き起こり、学生の頃はアメリカやアジア、ヨーロッパ旅行を謳歌してきた世代です。
それは社会人になってからさらに拍車がかかり、週末グアムをはじめ、3連休があれば有給休暇をつけてハワイやアジア、そしてもちろん長期の休みはアメリカ、ヨーロッパと、休みの多くを海外旅行に費やしてきた人も多いのではないでしょうか。
国内旅行派の人は、週末になったらキャンプ三昧、温泉三昧、スキースノボ三昧の世代です。
そんな40代50代も役職定年により、あと10年すれば収入がガクッと減り、老後を意識した生活にならざるを得ないのが現実です。しかし、今までずっと続けてきた旅行をやめることは、自分の人生の喜びを失ってしまうことにつながるかもしれません。
今の年収が定年退職まで続くとは考えない。役職定年による減給を視野に入れておく事。
なお、本文は参考データーとして
・日本旅行協会「旅行統計2018」
・JTB総合研究所「海外旅行の現状についての調査」
老後の旅行は人生に絶対に欠かせない。ところで費用はどれくらい?
いったいどれぐらいの人たちが、老後の海外旅行人生を楽しむ生活を手に入れているのでしょうか?
実は、見落としがちなのが、「同じ内容の旅行でも、若い時と老後では、かかる費用が違う」という点です。
つまり、体力の落ちた老後の海外旅行は、若い時には不要だったサービスが必要になることが多く費用も高くなりがち、という現実があります。
実際どれぐらいの人が、相対的に高くなってしまう老後の海外旅行を楽しめているのかを、具体的に調べてみました。
老後の旅行って費用高くなるけど、みんな行けているの?
インターネットによる旅行の申し込みが主流になるなかでも、街の中には、至る所に旅行代理店があり、広い窓口を抱えて、多くのパンフレットが所狭しと置かれています。
40代50代の現役世代からすると、「窓口での申し込みって、高いし、そもそもネットで調べた方がいろいろな会社が簡単に比較できるのにね?」と思ってしまいますが、旅行代理店は未だ高い需要を抱えています。
それは老後の旅行を楽しむ、シニア世代に対する相談や、計画のケアの需要が非常に多くあるからなのです。
先日、旅行代理店に久しぶりに入ってみました。すると、パンフレットで目につくのは「ビジネスクラスで行く○○旅行」や、「グランクラス利用、最高級温泉宿」など、富裕層向けのツアーです。
富裕層といっても、20代30代のIT社長ではなく、時間ができて、かつ退職金や年金によって余裕があるシニアに向けた、老後旅行へのアプローチなのです。
老後に海外旅行を楽しむ人の割合
海外旅行に目を向けてみましょう。
実際、2017年度の世代別人口に占める「出国率」(その世代の全人口に対して、何人が1年間の間に出国したか、その割合)は、男性の場合20代から伸び始め、50代の26.5%がピークになります。そして定年を迎える60代に急激に下がり、15.1%となり、70代には5.2%となります。女性の場合は、20代の32.7%がピークで、その後徐々に減少し、60代では10.3%となります。
つまり、役職定年を迎える前後の50代男性が、海外旅行を謳歌するメイン層であり、また安定した収入がなくなった60代でもなんと6~7人に1人が、毎年1回海外旅行を楽しむ幸せな老後が送れているわけです。
定年退職後、海外旅行を楽しむ老後を過ごせている60代の割合は「6~7人に1人」
でも、そのためには老後旅行に対するしっかりとした分析と準備を、現役の時からおこなっていないと、難しいかもしれません。
退職金や年金のなかから老後旅行の費用を出そうだなんて、そんな甘い時代ではありません。人生100年時代、老後の普通の生活を送るだけでも、年金以外に約2,000万円が必要と算出されています。
特に早期退職制度などを使って50代半ばで会社を引退する人は、まだ身体に無理がきく50代後半に老後旅行を楽しみ、豊かな人生を過ごしたいですよね。老後の選択肢を増やすためにも、早めの老後の資金計画が重要なわけです。
老後の旅行は費用が高くなる現実
それでは、老後旅行の費用は、どれくらかかるのでしょうか?
まず、知っておきたいことは、「老後旅行の旅費は、今の経験や感覚、常識を捨てること」から始めなくてはなりません。なぜなら、老後旅行の単価は、ぐっと上昇するからです。
思い返してみましょう。僕たちが学生や若い時は、どのような旅行をしていましたか?
国内旅行ならば、青春18切符を使って日本1一周を2万円以下とか、夜遅い飛行機を使って最安値の航空券を手に入れ、宿泊はユースホステル、空港や道の駅などにも泊まった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
海外旅行に至っては、格安航空券を雑誌で比較し、1円でも安い航空会社を選ぶ。宿は決めずに現地で交渉し、水しかでないシャワーの部屋・・・。もちろん良い思い出ですが、それから20年30年経った40代50代になった今、その旅行を心から楽しめますか?
体力的に、難しいのが現実です。今からさらに体力が落ちる10年、20年経てば、それと同じ状況を迎えます。40代50代で楽しんでいた普通の旅行が、60代以降は辛くなるのです。
20代30代で楽しめた激安旅行は40代50代では楽しめないのと同様に、40代50代で楽しめていた海外旅行と同グレードの旅行は60代では辛くなる。
これが、老後の海外旅行費用が高額になる理由。
身体が辛くなるというのもありますが、より安全性も必要となってきます。
それは、役職も貰った50代前半に会社でエグゼクティブ扱いされることや、役職にプライベートでの旅行も人生の中で最高に裕福な期間なるため、役職定年を迎えた50代後半で急激なダウングレードできないことが理由とされています。
一度上がってしまった生活レベルは、歳を取ると変える事は難しい。旅行に対する価値観も同じで、歳を取ると海外旅行のダウングレードは難しい。
参考に、高齢者に人気のハワイ旅行を例にして、年代別に金額を比較します。
【20代のチョイス】
10.1万円
※航空会社指定なし/Dグレードホテル宿泊。
【40代のチョイス】
17.5万円
※ハワイアン航空/ヒルトンハワイアンビレッジ宿泊。
【60代のチョイス】
53.2万円
※全日空ビジネスクラス利用/モアナサーフライダー宿泊/空港送迎付。
実は老後の旅行こそ長期滞在型の海外旅行がおすすめ
有給休暇の残数や、上司の顔色を伺わなくてよくなったシニア世代の老後旅行は、いままで現役世代では実現できなかった、ロングディスティネーションの海外旅行がおすすめです。いわゆる「長期滞在型の海外旅行」です。
事実、JTB総合研究所が実施したアンケート調査で、「海外旅行に行かない」5大理由は、以下の通りとなっています。
【1位】海外に行くほど長く休めない(35.3%)
【2位】国内旅行で行きたい場所がある(19.0%)
【3位】旅行先での治安が心配(18.0%)
【4位】家族の世話で、家があけられない(15.2%)
【5位】円安でお買い得感がない(11.8%)
※JTB総合研究所アンケート調査引用。
また、第4位の「家族の世話で、家があけられない」という理由ですが、40代の子育て世代ともなると、子供の部活や学習活動などの予定に休みを費やしたり、何より子供の成長にはお金がかかるのが現実です。
40代の子育て世代が海外旅行に行かない2大理由は「会社を休めない」「育児が忙しい」。
定年退職後には、この2つの理由は無くなり、ずっと我慢してきた、長い期間を海外旅行に費やせることができるようになるはずです。しかし・・・
出国率の統計によると、70代になると出国率は一気に約10ポイント減の5.2%となります。外的要因であった海外旅行に行かない理由が取り除かれた老後のハズなのに、なぜ、老後になると海外旅行に行かなくなるのでしょう?
それは資金の問題もありますが、海外旅行をしない理由の第7位である「旅行の準備や計画が億劫になってきた」や、第8位「体力が低下し、長時間の移動が辛くなってきた」が大きく影響してきます。
・旅行の準備や計画が億劫になってきた。
・体力が低下し長時間の移動が辛くなってきた。
過ぎた時間は取り戻せません。万一70歳で病を患って通院生活になってから「もっと海外旅行に行きたかったな」と思っても、一度きりの人生、それはもう決して叶うことがない夢になってしまいます。
今から、シニアとなる約10年の間に、老後旅行として後悔しない海外旅行の資金計画(費用、貯金)を考えて、実行していきましょう。
老後の旅行のおすすめ人気スポットは?
シニア世代の老後旅行は、他の世代に比べてロングディスティネーション(長期滞在型の海外旅行)がオススメであり、人気の傾向があることは、先に説明しましたが、具体的にはどこが人気なのでしょうか?
老後の渡航先の旅行統計によると、人気ランキングは以下の通りです。
【1位】東アジア(28%)
【2位】東南アジア(22%)
【3位】ヨーロッパ(14%)
【4位】ハワイ(11%)
【5位】アメリカ本土(8%)
老後の旅行のおすすめ人気スポット1位2位【東アジア、東南アジア】
老後の旅行のおすすめ人気スポット1位は東アジア、2位は東南アジアです。日本から近い渡航先で、飛行機の搭乗時間も短く身体に負担もかかりません。また、アジア特有の文化も魅力的ですね。
大手旅行会社「JTB」でアジア旅行の費用を調べて見ましょう。
いきなり移住ではなくて、一度、長期観光で下見する事も必要で、そのような長期滞在希望者向けの、下見ツアーなどもありますね。
日本に住んでいるときに「アパート投資」を始めておけば、家賃収入だけで海外居住を実現する事も可能ですよ。僕は不動産投資家なので、このような老後の投資方法も良いと考えています。銀行や証券会社の投資商品は、手数料だけ取られて利回りは低いのが現実です。
老後の旅行のおすすめ人気スポット3位【ヨーロッパ】
老後の旅行のおすすめ人気スポット3位は、ヨーロッパです。日本から遠い国ですが、現役サラリーマン時代では長期休暇も取れず、行きたくても諦めていたのがヨーロッパです。
日本のような「木」の文化ではなく「石」の文化であり、魅力的な建造物が沢山あるのもヨーロッパの特徴ですね。
大手旅行会社「JTB」でヨーロッパ旅行の費用を調べて見ましょう。
老後の旅行のおすすめ人気スポット4位【ハワイ】
老後の旅行のおすすめ人気スポット4位は、定番ハワイです。気候的にも過ごしやすく、安全に過ごせるのがハワイです。日本人向けサービスも揃っているため、英語が喋れなくても安心ですね。
ハワイ独特の魅力に取りつかれた人は、毎年、夫婦で通うほどのハワイ・マニアになるそうですよ。
大手旅行会社「JTB」でハワイ旅行の費用を調べて見ましょう。
老後の旅行のおすすめ人気スポット5位【アメリカ本土】
老後の旅行のおすすめ人気スポット5位は、アメリカ本土です。先進国のイメージの強いアメリカですが、広大な大地には、自然の偉大さを感じる観光エリアが沢山あります。ラスベカスとグランドキャニオンがセットになった旅行は、大人気ですね。
大手旅行会社「JTB」でアメリカ本土の費用を調べて見ましょう。
60代の夫婦の場合は、合計で100万程度は必要です。さらに現地の食事、お土産代など20万は用意すべきと考えると、アメリカ旅行8日間では夫婦で合計120万円は用意すべきです。
老後の旅行を楽しむなら、生涯でいくら費用が必要なのか?まとめ
老後旅行を将来満喫するためには、「今の皮算用を捨てて、別物として資金計画を立てる」必要性について、ご理解いただけたでしょうか?
簡単にハワイ旅行をモデルに、15年間、毎年1回夫婦で海外旅行をして、その合間に国内旅行を四半期ごとにしたとしたら・・・
・国内旅行 約15万円×2人x年3回=90万円
・海外旅行 約60万円×2人x年1回=120万円
よって、老後旅行にかかる年間費用は、夫婦2人でおおよそ210万円~230万円、15年間それを続けたら3,150万円〜3,450万円と見込まれます。
・国内旅行:年3回
・海外旅行:年1回
【老後15年間の旅行費合計】3,150万円〜3,450万円
リタイアメント生活を海外で過ごすという選択肢もある
老後旅行の金額を考えると、物価の安いアジア(フィリピン・マレーシア・タイ等)で、リタイアメント・ビザを取得して、現地でコンドミニアムを借りて、しばらく物価の安い現地で生活してしまうのもアリですよね。
移住向けの下見ツアーに参加するのも、海外旅行の選択肢としては面白いかもしれません。現地の生の情報を知り、現地での生活を仮体験することができます。
ところで、人生を豊かにするための老後の旅行資金も重要ですが、基本となる「老後の生活費」も具体的に金額を知っておく必要があります。この記事を参考にしてみてください。
後悔の無い人生を過ごすための「老後の生活費」「老後の旅行費」は考えているより大きな金額で、もちろん年金では足りません。年金だけでは、最低限度の質素な生活が送れる程度です。
この資金を給料からの貯蓄だけで貯める事は、非常に難しいのが現実です。やはり資金を貯めるために「資産構築」は欠かせません。
時間を味方につけて、資産を増やしていく「複利資産」について学びたいアナタは、コチラの記事を参考にしてみてください。
もちろん僕が行っている不動産投資も、安定した老後を過ごすために、とても有効な方法ですよ。
今回は、老後を楽しく過ごすための「海外旅行おすすめ人気スポットと費用、必要貯金額について」深掘りしていきますよ!