サラリーマン大家としてどのステージに到達したら、サラリーマンをリタイヤできるのだろうか。
具体的な規模や数字、期間を知りたい。
前回までの2記事で、リタイヤを目指すサラリーマン大家の現実と進め方を紹介した。
その内容を踏まえて、不動産でリタイヤすると考えた場合、下記の条件をクリアしているのは想像できると思う。
・物件維持できる収入規模
・リスク分散ができている
不動産投資でリタイヤを目指しているサラリーマンにとって、具体的な目標が見えてくる。
目次
脱サラしても生活できる収入規模とは?
サラリーマンと同レベルの生活を維持したいのであれば、まずはサラリーマンの年収が必要になる。
これにはどれほどの規模が必要か?
投資をする者の心構えとして、贅沢はしない事。
ただし、家族には充実した生活を送ってもらいたい。
生活するのに十分な年収を「600万円」と設定。
これ以上必要なら、それは浪費だ。
サラリーマン大家からリタイヤを実現した専業大家の方の生活は、実に質素だ。
成功する前と、生活スタイルは変わらないことが多い。
不動産投資を継続するための費用とは?
リタイヤ後に必要な費用として、生活費以外に何があるか。
・次の物件を買い進めるための資金
一般的に必要と言われているのが、10年周期の大規模修繕。
例えば、雨漏り対策の屋根補修や外壁塗装だ。
仮に1億円の物件が8棟で概算すると、10年毎に修繕費400万円x8棟で合計3200万円が必要。
1年あたり320万円を積み立てておく必要がある。
次の物件を購入するための費用はどれぐらい用意すればいいか。
フルローンで1億円の物件を購入するとしたら、諸費用で500万円は必要だ。
・次の物件資金500万円/年
リタイヤ実現するための目標収入値は?
前項までの金額をまとめると、下記になる。
・修繕積立費320万円
・次の物件取得費500万円
リタイヤ実現するための期間は?
リンク先の別記事で説明した私の実体験として、1棟目の新築アパートの場合は1%未満の投資効率。
2棟目、3棟目から中古物件にもチャレンジしたと仮定して、投資効率が2%に改善したと仮定しよう。これを実現するには、利回り10%以上の物件になるはず。
1420万円を投資効率2%で実現するには、合計7億円の物件が必要になる。
毎年、1億円の規模を購入していくとして、7年必要だ。
・1年に1億円規模の投資で7年必要
実際は物件をずっと持っているわけではなく、売買も行うことになる。
差益が出る場合もあるので、その時は次に購入する物件へ頭金として補填しよう。
フルローン融資を受けるより、投資効率は向上するだろう。
7年待たずに、一気に加速するチャンスだ。
サラリーマン大家から専業大家になった方の多くが、リーマンショック後の不動産を買い、マイナス金利時代の不動産値上がりで売却を実現し、キャッシュを得ている。
そのキャッシュで次の新しい物件を買い、加速を実現している。
物件を買い進めていれば、そのようなチャンスを迎えることもできる。
リスク分散って具体的にどうするの?
場所や少子化による空室リスクは、知識やスキルで対応できるリスクなのでここでは議論しない。
災害リスクについて考えよう。
何よりも怖いのは地震だ。
建物自体の価値は保険で対応できるが、長期で収入が途絶えることを考えなければならない。
そうなると、場所の分散を考える必要がある。
あまり同じ場所に集中するのではなく、同じ首都圏でも、東京、神奈川、埼玉など分散することが必要。
災害が発生した時に、収入0円になってしまうリスクを避けよう。
ローンが支払えなくなるからだ。
サラリーマン大家から専業大家になった方の多くは、このリスク対応も出来ている。
中には海外不動産を行い、日本円が持つ為替リスクや増税リスク、いわゆるカントリーリスクにも対応している方もいる。
不動産も投資である以上、資産を守るためのリスク分散は有効な手段だ。
まとめ
サラリーマンが不動産投資で、リタイヤを実現しようとした場合の目標値はこうなるだろう。
・1年に1億規模(投資効率2%維持する)の購入継続を実現する。
・その場合、リタイヤ実現には約7年かかるが、売却益がでたら期間は短くなる。
・売却チャンスが来たら売却し、そのキャッシュを次の購入資金とする。
・1棟目から法人所有で開始して、法人融資を受けられる実績を積む。
・物件は地域を分散する。
ただし、人によってリタイヤを決めるタイミングは違うし、自分の目標と計画を立てる際の1つの参考値として見て欲しい。
・年間キャッシュフローで200万円の物件を毎年購入
・7年で実現
融資を実現してくれる業者探し、もしくは銀行開拓が重要だ。
また、法人としての実績が認められれば、法人として融資を受けやすくなる。
その為には、数年の法人運営の実績が必要だ。
節税の観点から、法人化もリタイヤには絶対必要な要素である。
1棟目から予定に組み込んでおきたい。
この記事は3部構成のうちの第3部。
前回までの記事を参考にしたい方はコチラをどうぞ。
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