まだ不動産投資を始めていないサラリーマンは、不動産会社のセールスマンからよく言われることがある。
まだ何も知らない初心者だからって、騙そうとしているのではないだろうか?
知識の浅い状態では、このような考えが思い浮かんでしまう。
この際、はっきりとさせよう。
その話は本当かドウか。
この話を深堀して調べてみると、これが事実なのか、セールストークなのかが見えてきた。
不動産投資が保険の代わりになる理由
まずは、なぜ保険の代わりになるか調べてみよう。
我々サラリーマンは、銀行から融資を受けて不動産投資を行う。
しかもフルローンといわれる、物件価格の100%を融資してもらう方法が多いだろう。
頭金を入れられるだけの、資金力を持ったサラリーマンは希だ。
銀行から融資を受ける際に、「団信」に入るか入らないかの選択がある。
個人事業主として融資を受ける際は、団信に入ることが融資の条件の場合も多い。
住宅ローンの返済途中で死亡、高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うというものだ。
よって、銀行から団信が条件の金利を提示される際は、その中に保険料が含まれている。
この団信に加入すれば、該当の状態になった際は、ローン支払いが免除される。
例えば、もしあなたが三大疾病保障のついた団信に加入していれば、もし癌になってサラリーマンを続けられなくなったとしても、ローンの支払いが不要になる。
その後は、家賃収入からローンを支払う必要もなくなるので、給料が途絶えても生活していくことが可能だろう。
あなたが亡くなったとしても、残されたローン支払いの無い不動産収入は、あなたの家族の生活を守り続けるだろう。
1億円の物件を団信付きのローンで購入していた場合、利回り7%だとしたら700万円の家賃収入が、あなたの家族を支えることになる。
とても安心できる内容だ。
不動産セールスマンは、この家賃収入を「保険の代わり」と言っているのだ。
本当に保険の代わりになるか検証
以前の記事で、私の1棟目を紹介したことがある。
初めての1棟目の例で検証してみよう。
・JR、高田馬場駅から徒歩7分
・地下鉄、高田馬場駅から徒歩3分
・木造新築アパート
・全9部屋
・価格1億3500万円
いま思えば、法人所有にすればよかったと後悔しているが、話がズレるので別の機会に記事にする。
銀行側は、こんな条件を提示してきた。
その場でサインしたのを覚えている。
そう、団信は限度額が存在する。
最近は2億円に対応した団信を提供する銀行もあるが、通常は1億円が上限だ。
私の物件は1億3500万円。
1億を超えている。
よって私の加入した団信は1億円までで、残りの3500万円は団信無しだ。
完全な保険とは言えない状態になってしまった。
わたしに何か起きても3500万のローンの支払いが残り、支払額は結構大きな金額だ。
1億円を超える物件を購入する際は、保険として団信が有効かをしっかり検討する必要が有る。
サラリーマンは初めての1軒目の場合、1億円以上の融資が出ないことも多い。
それは、この団信の上限額が影響している。
初めての物件を個人で選ぶ際は、1億という数字を意識するといい。
個人融資の場合は、1億を超える融資は出ないことも多い。
まとめ
不動産投資の未経験者が、始めの頃によく聞く言葉。
ただし、1億円を超える場合は、保険はつかない。
自分に何かあって収入が途絶えた場合の、リスクコントロールは行っておくべきだ。
団信に入る際は、他に加入している保険も見直す必要がある。
団信で保証されている内容でリスクコントロールできているならば、いま加入している死亡保険などは解約したほうが良い。
おなじ内容の保険に、2重に加入していることになる。
ただ、1億を越えるような物件の場合は、超えている金額を保証してくれるような保険に別途加入しておくのも1案だろう。
別の記事では、保険ではなく年金の代わりになるのか、を検証してみたので参考にしてほしい。