しかし、テレビを見ていると、シェアハウス投資で悪徳業者に騙されて破産したサラリーマン大家のニュースや、通帳の残高を不正に書き換え偽造する不動産業者のニュース、不正融資を行った地方銀行のニュースを見かけます。
「不動産業者がサラリーマンを騙す手口って何があるの?」
「失敗しない優良な不動産業者の見分け方のコツって何?」
「シェアハウス投資で失敗した会社員が破算してるじゃん!やっぱ不動産投資は怖いなぁ!」
ってなりますよね。でも、せっかく不動産投資に興味を持って調べ始めているんだから、ここで諦めるのは勿体ないです。
この記事では、不動産投資に挑戦したサラリーマンの失敗パターンや破算パターンを反面教師として、初めての不動産投資でも失敗しないコツを教えます。
目次
本来はサラリーマンの副業として不動産投資は相性が良い
サラリーマンが不動産投資で失敗する原因は、一旦ここでは置いておいて、まず最初に「サラリーマンと不動産投資の相性」が、なぜ良いのか説明していきます。
何故なら僕は、不動産投資はサラリーマンに向いている副業と考えているからです。なぜ向いているのに、失敗してしまうのか、破算までしてしまうのか、という流れで解説して、解決法を提示していきます。
サラリーマン大家という言葉をよく聞きます。テレビでも「人生100年時代」という言葉で不動産投資会社のコマーシャルを見かけます。
・どうやって始めたら良いのか?
・失敗したらどうなるのか?
・会社にばれたらどうなるのか?
この記事にも書いてあるのですが、アウトソーシングの環境が整っていることも、不動産投資がサラリーマンの副業に向いている理由の一つです。自分の時間を使わなくても、自動で収入が得られる仕組みが構築できます。
そのような片手間で自動で副収入が得られる副業は、不動産投資以外にはなかなか見つかりません。
不動産投資で動くお金は大きいので失敗できない
不動産投資では、サラリーマンのの年収よりも大きなお金が動きます。物件購入の頭金ですら年収を超えます。そんな金額を使って投資するわけなので、失敗は絶対できません。
年収を超える金額を投資と言っても、具体的な金額規模を知っておく必要があります。不動産投資を始める時に支払う「頭金の金額」がいくらぐらいか、不動産投資の初期費用をまとめた記事があるので、参考にしてみてください。
なぜ銀行が、アパートローンでサラリーマンに融資をつけてくれるのか?というと、サラリーマンは安定した職業、給料は安定した収入、ローンの返済も大丈夫、と認識されているからです。
アパートローンで銀行融資を受けることが出来る、コレがサラリーマンの強みです。もちろん僕も融資を受けて不動産投資を行っています。
サラリーマンの属性や、融資する物件の内容を確認して「融資しても大丈夫」と判断したからこそ、銀行は融資を行ったはずなのに、なぜ失敗してしまうのでしょうか?
不動産投資でサラリーマンが失敗する2つの原因とは?
不動産投資に関係するサイトを見ていると、色々な失敗談を目にします。ニュースで見るのは、その一部です。僕たちは、失敗談に学ぶ必要があります。
そこで、全ての失敗談を見ていくと混乱するので、参考にする失敗談には条件を設定します。
会社員は時間も限られているので、外注を使う事を前提に考えていきます。つまり、オールインワンの不動産業者を使った失敗談のみ参考にします。
不動産業者を利用すると、土地の仕入れ、建設、許可登録、銀行融資、テナント管理、物件管理、全て外注してくれるので、オーナーは、銀行口座に家賃が振り込まれているのを確認するだけです。
その前提で「自己破産」まで至ってしまった失敗談を調べると、下記の2点に集約されます。
・サブリース契約通りに、家賃収入が入らず、ローンが支払えない。
とは言っても、何も知らない副業初心者のサラリーマンを、手玉に取ろうとする悪徳業者もいるわけです。彼らの手口を見ていきましょう。
悪質な不動産業者の巧妙な手口とは?
こんな話を聞かされたことがあると思います。
「掛け捨て保険なんて勿体ない、不動産投資は保険の代わりにもなるんですよ」
「不動産投資を始めると、サラリーマンとして払った税金の還付が受けられます!」
その資金は、サラリーマンが銀行から借りたアパートローンの一部が、不動産業者の儲けになっているからですが、これ自体はビジネスの仕組みなので何の問題もありません。
では、何が問題なのか?
サラリーマン投資家を「破産」にまで追いやった3つのパターンを紹介します。
【内容】
預金残高が少なくて、銀行から融資を受ける資格のない顧客の通帳を改竄して、預金残高を大きく見せかけ、銀行の融資を引き出す。
【状況】
顧客の通帳の預金残高を改竄する不正行為は、会社とは関係なく、セールスマン個人が行う場合が多い。
【理由】
セールスマンが物件を売ると「高額な手当やボーナス」があるので、そのお金を目的に、銀行を騙してでも融資を引き出し、顧客に物件を売りたいため。
【内容】
オーナーが空室リスクを心配しないように、不動産業者が賃借人の代わりにオーナーから一括で部屋を借り上げる「サブリース」契約を結ぶ。家賃の価格は10年年間変えません保証をうたいながら、実際は10年にも満たない期間で「市場の変化で云々」といいながら、家賃減額の変更を一方的に行う。
【状況】
オーナーと賃借人の関係は、法律上は賃借人の方が強いことを利用している。サブリースで空室リスクはありませんよ、と言いながら、実際は一方的な家賃減額を行ってくる。地方物件に多いパターン。
【理由】
サブリース契約で、しかも10年間の家賃保証が付いている安心感を利用して、物件購入をさせようとしている。もちろん、物件には大きな利益を乗せて販売している。地方の入居率が悪く、収益性の低い物件を買わせるときに使われる手口。
【内容】
シェアハウスという特殊な仕様の物件を「頭金なし、30年間の家賃収入を保証」で販売。実際は賃貸需要がない物件仕様だったため、入居率も低く、サブリースで支払う金額が足りなくなってしまい、経営破綻。
【状況】
サブリース収入が無くなったのに、銀行へのローン返済をしなければならないオーナーは、たちまち破算。一部、立地の良い物件を手に入れていたオーナーのみが助かった。
【理由】
不動産業者は物件価格に法外な利益をのせて販売し、「建築費の50%」を建築会社からキックバックを受けていた。物件さえ売れてしまえば、儲かる仕組みを構築していた。
悪質な不動産業者のパターンの傾向
・不都合な情報は隠す。
・収支計画の数字をごまかして、儲かるように見せかける。
・中古の場合は、購入価格に法外な利益を乗せて再販している。
・初心者サラリーマンには経営の難しい、地方1棟マンションを販売する。
・明らかに入居率の悪いエリアでサブリース契約をしようとする。
・金利の高い銀行しか紹介できない。
初めてのサラリーマンが不動産投資で失敗しないための3つのルール
自己破綻にまで陥ってしまう失敗だけは、確実に避けるリスク管理が重要です。
でも、安心してください。不動産投資業者を利用した場合でも、破算のリスクを回避するのは実は簡単で、以下の3点を守ってください。
2.空室の出にくい地域の物件を提案してもらう。
3.サブリースは契約しない。
もちろん業者が提示する「エビデンス(証拠)」は、しっかり審査してください。これだけ守れば、まずは自己破綻まで陥る失敗の可能性を潰す事ができます。破産した失敗例を見ていると、この3つを守れていない事例が多いです。
失敗例を見ていると、破産したサラリーマン投資家は「業者すら選別していない」のではないかと思います。
一番最初に参加した不動産業者セミナーで、セールスマンの言われるがまま購入まで至るのは避けたいところです。何社も比較検討して、そのうえで選ぶべきです。
次に、優良な不動産業者の選別の方法を記載していきますね。
初めてのサラリーマンが優良な不動産業者と優良物件を選ぶコツとは?
・管理物件数と入居率はどれくらいか?
急激に売り上げを伸ばしている場合は、さらに掘り下げて調べよう。
もし物件提案を受けたら、次に場所の調査をしましょう。
・そのエリアの同等物件の賃貸需要
・そのエリアの同等物件の家賃相場
・駅からの距離と家賃相場の関係
・そのエリアの築年数による家賃値下がり傾向
・そのエリアの同等物件の賃貸募集状況と募集内容
・提案物件の持つ資産価値を路線価で調べる
・過去の不動産取引の相場履歴の確認
・国税庁「路線価図・評価倍率表」
・国土交通省「不動産取引価格情報検索」
・国土交通省「土地総合情報システム」
※この名前で検索してみてください。
いきなり最初から正確な判断はできないし、場所の判断基準は、リスト化できるような内容ではありません。
しかし、情報を得ていく過程で、アナタの中に自然にスキルが出来上がっていきます。失敗しないためには、この判断スキルが重要なのです。面倒くさがらずに、判断スキルを高めましょう。
初めてのサラリーマンは不動産業者のサブリース提案は断ろう
これは僕から、初めて不動産投資に挑戦するサラリーマンへの提案ですが、例え不動産業者がサブリースの提案をしてきても、断ってください。
不動産業者がサブリースを提案してくる理由は、業者側にメリットがあるからです。業者のメリットは、言いかえれば、オーナーのデメリットでしかありません。
【メリット】
・実際の家賃収入と、オーナーに支払うサブリース支払いの差額で儲けることが可能。
・空室で実際の家賃収入が下がって、サブリース料を支払うと赤字になる状況では、サブリース料を一方的に変更できる。
<オーナー側>
【デメリット】
・空室リスクが無くなったように見えるが、実際はサブリース料を下げられることが多い。
・実際はもっと多くの家賃が入っているのに、サブリース料しか支払われず、損している。
どちらにしても、我々サラリーマンはサブリース契約はしない。サブリース契約によって、成功を収めているサラリーマン大家の話は、聞いたことがありません。
サブリース契約は、空室リスクの問題点をすり替えている「ごまかしの方法論」でしかありません。
初めての不動産投資で、失敗したくないサラリーマンは、何を言われても「サブリース契約しない」を徹底してしてください。一度サブリースを契約をしてしまうと、解除も難しくなってしまいます。
ただし、サブリースにも有効な使い方はあります。これはサラリーマン大家になった後の話ですが、例えばこの記事のようなサブリースの使い方で節税が出来るのですよ。
なぜサラリーマン投資家は副業の不動産投資で失敗して破算するのか?まとめ
サラリーマンの副業として、不動産投資ほど適した投資は他にありません。全てを外注できる仕組みが整っているし、法的にも守られています。
節税について学ぶことも多く、サラリーマンとして有益な知識も得られます。
2.空室の出にくい地域の物件を提案してもらう。
3.サブリースは契約しない。
失敗しないサラリーマン大家を目指すには、何はともあれ「最低限の知識を得る事」です。知識をつけていけば、アナタの漠然とした不安を取り除くことにもつながります。